こんにちは。笠原です。

今月のブックレポートです。今月は山口周氏の「世界のエリートはなぜ『美意識』を鍛えるのか」を選びました。最近の私は、タイトルに惹かれて本を選ぶことが多いように感じますが😅、こちらの図書も「美意識」というワードに惹かれてしまいました。

正直なところ、最初は「エリートと呼ばれる人は、多くの人と会う機会があるため、見た目や服装を整えることが求められるのだろうか?」と思いながら読み進めました。

しかし、私がタイトルからイメージしていたような表面的な内容の話では全くなく、経営やビジネスにおける意思決定の本質に関わる非常に興味深い内容でとても面白く、そして腑に落ちる部分が多くありました。

それでは個人的に新しい視点で物事を考える機会を得られたと感じた点を以下に紹介します。

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経営には「サイエンス」(分析や事実)「クラフト」(経験や知識)「アート」(直感、理性)のバランスが必要

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本書では、経営には、「サイエンス(分析・事実)」「クラフト(経験・知識)」、**「アート(直感・感性)」**のバランスが重要だと述べられています。これまで私は、「アート、芸術、直感・感性」はビジネスや経営とは無関係だと思っていましたが、実際には重要な役割を果たすことを知りました。

「デザイン」と「経営」には、本質的な共通点がある。(中略)一言で言えば、「エッセンスをすくいとって、後は切り捨てる」ということです。そのエッセンスを視覚的に表現すれば、デザインになり、そのデザインを文章で表現すればコピーになり、そのエッセンスを経営の文脈で表現すればビジョンや戦略ということになります。

この概念をユニクロを展開するファーストリテイリングの例とともに説明しています。「アート」が経営のガバナンスを担う役割を持つ という視点は、これまで経営とアートを関連づけたことがなかった私にはとても新しい視点で印象的でした。

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サイエンスやクラフトに偏重すると差別化が難しくなる

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筆者は、VUCA時代において、サイエンスやクラフトに偏重した意思決定を行なっている日本企業は、人と同じ答え=他社と同じ結論に至りやすくなり、結果として差別化が失われると指摘しています。この視点も大きく頷かざるを得なかったです。というのも、私がエアコンを購入した時のことですが、サイズや性能などがどのメーカーも同じようなものだったので、最終的に「価格」と「配送の速さ」で選んだことがあります。恥ずかしいお話ですが、これまで本書で出てくるような「サイエンス」や「クラフト」という概念を持って物事を捉えたり考えたことはなかったのですが、このパートを読んで、「サイエンス」と「クラフト」による意思決定とテクノロジーの進化により、メーカーごとの違いを感じることが少なくなっている差別化が難しいということだったのか実感しました。

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言語化できるものは真似される

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この点もなるほど!と感じたのですが、極端な例ですが、「アンパンマン」や「ドラえもん」は絵描き歌があるぐらいなので、どうやって描くかは言語化することができると言えると思います。実際に私も「アンパンマン」や「ドラえもん」をこれまでに何度も描いていますが、画力が全くない私でも大体同じような出来上がりになりますし、誰が見ても「アンパンマン」「ドラえもん」と認識されると思います。一方で私の4歳の子供が描いた絵は、図形として分類しにくい形や線で描かれて言語化が難しく、真似することができないと思います。「今の彼にしか描くことができない絵」だと思います。これは意思決定という視点とは異なるかもしれませんが、「言語化できるものは真似される」言い換えると「言語化できないものは再現性がなく、真似できない」という点は、共通しているのではないかなと思い納得してしまいました。

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自己実現欲が高まる社会においては「ブランド」や「ストーリー」が選択基準となる

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